7月初旬にインド、ムンバイのビジネス中心地区であるBKC(バンドラ・クラ・コンプレックス)にある世界最大級のダイヤモンド集積所であるBHARAT DIAMOND BOURSE(バーラト・ダイヤモンド・ブルス)へ買付に行ってきましたので簡単に現地レポートをお届けいたします。
インド最大の都市ムンバイ
ムンバイは古くはボンベイと呼ばれていた人口約1300万人を擁するインド最大の都市です。日本との時差は3時間30分、雨季と乾季があり、夏の最高気温は40℃、冬でも30℃と年間通して半袖で過ごすことができる気候です。治安は日本とは比較になりませんが、犯罪が多いとされるデリーよりは良いと言えます。公用語はヒンディ語と英語で観光施設やレストランでは英語でコミュニケーションが可能ですが、リキシャ(インドの3輪タクシー)やタクシーなどではヒンディ語が必要になることもあります。
世界最大級のダイヤモンド取引所 バーラト・ダイヤモンド・ブルス
バーラト・ダイヤモンド・ブルスはA,B,C…と9つに振り分けられたエリアに約9階建てのタワーが26棟があり、その中に大小さまざまな宝石、ジュエリーのトレーダーはもちろん、税関や銀行など約2700もの会社が存在していて、従業員数は約35000人、毎日5万もの人が訪れる世界最大級のダイヤモンド取引所です。
そこはもう朝から夕方までどこもかしこも兎に角、人 人 人。商談なのか雑談なのか、とにかく話し声が耳に入り、ワサワサしているので、バリバリの田舎である甲州人の私は面食らってしまいました。しかし慣れとは恐ろしいもので、しばらくその環境にいると同化してしまい、帰るころには普通に感じていました。人間とは不思議なものです。
ダイヤモンドを取り巻く状況
6月の香港ジュエリーショー、ラスベガスショーが閉幕したのち、デビアス社がラボグロウンダイヤモンド(合成ダイヤ)事業から事実上の撤退をするという発表がありました。ライトボックスというブランドまで立ち上げラボグロウンダイヤモンド事業に力を入れていたデビアス社の方針転換、低調のまま終わった2つのジュエリーショー、なにやら市場のざわつきを感じ諸々の調査を含めて買い付けに来ました。
ラボグロウンダイヤを生産し販売している大手業者の売上が、前年比で5~9割減と急激に落ちこんでいるという話を聞きました。取り扱い業者の急速な増加、需要を見誤った増産体制、急激なアメリカの景気後退が主な原因だそうですが、9割減という数字はインパクトが強すぎて、どう舵取りをしていくのか想像も出来ないです。強気な姿勢のラボグロウンダイヤモンドでしたが、相当数の業者が淘汰されるのは間違いなさそうで、数年かけて適正価格になっていくのかなと感じた次第です。
今年のダイヤモンド業界は稀にみる変化の年となっています。ラボグロウンダイヤを取り扱っている業者は天然ダイヤモンドも扱っていますので在庫の縮小はもちろん倒産なども含め、余波は大いにありそうです。実際、天然ダイヤモンドは売り急いでる感があり、物によりますが相対的に値段は弱含みという状況でマルヴェセアとしては良い買付ができたと思います。地金相場の高騰により値上げが続いていましたが、価格に還元できると期待しています。
マルヴェセアではお客様に高品質なジュエリーを適正価格でご提供することをモットーとしています。そのためにサプライヤーとの優良な関係を継続していくのはもちろん、新たなサプライヤーを探し、現地情報を常にアップデートしていかなければと痛感した出張でした。
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