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バイヤーレポート ムンバイBKC 2025.07

今年もインド・ムンバイにあるBKC(バンドラ・クラ・コンプレックス)へ買い付けに行ってきました。インドでは主に材料と言われるメレダイヤモンドを中心に買い付けを行っていますが、現地の様子を簡単にレポートいたします。

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ダイヤモンド買付の流れ



~事前準備~
 国内のニーズ、相場のチェックを行い、在庫と相談しながら希望するグレードを記したディマンドリストを作成します。日本の相場と世界の相場にはギャップがあることも多いので慎重に検討を行い、2週間程前までに10社ほどある取引先にアポイントを取り、ディマンドリストを送付します。

~現地到着~
 到着したらまず事前にリストを送っていた事務所を順番に回り、用意しておいてもらったダイヤモンドをチェックしていきます。1つの会社につき約100ピース、 パーセル(サイズや品質ごとに分けられたダイヤモンド)約10ロットと大量のダイヤモンドを時間の許す限り見ていきます。 こちらの条件に合うロットがあればセレクションして、値段を指しておきます。

~値段交渉~
 日を改めてそれぞれの会社に再びうかがい、セレクションしたダイヤモンドの再チェックと値段交渉を行います。インドの人が話す英語は訛りがあるので聞き取るのが大変だったり、ごちそうしてもらった昼食がとても美味しくなかったり、苦難をのりこえて商談を成立させていきます。

~最終決定~
 商談成立したダイヤモンドの最終チェックをおこない、作成されたインボイスと相違がないか確認を行います。こうして買い付けたダイヤモンドは支払い手続きを経て日本へ輸出されます。以上がダイヤモンド買付の流れになります。狙い通りのダイヤモンドが手配できたときはとても嬉しいのですが、製品化して販売するまでは安心できません。

ダイヤモンドカット工場視察

 取引のあるダイヤモンド業者さんの好意でムンバイ近郊のダイヤモンドカット工場を訪問させていただく事が出来ました。約100人の職人さんが働くこの工場では、ゴツゴツしたラフダイヤモンドからジュエリー用のカットダイヤモンドへの加工が行われています。驚いたのはラウンドブリリアントカットへの加工の過程でなんと50%~60パーセントものダイヤモンドがロスしてしまうということ。つまり1ctのダイヤモンドを作るなら2.5ctの原石が必要という計算になります。
そのロスがあるからこそ、完璧な輝きが生まれるんだよ!と力強く語りながらも繊細な作業を続ける職人さんたち。
その姿と心意気に終始感心しっぱなしの工場視察でした。

2000年の歴史持つサンジャイ・ガンディー国立公園

 買付も終わりフライト前に時間が取れたので仕事から離れムンバイの歴史に触れてきました。サンジャイ・ガンディ-国立公園はとても広大で、総面積はなんと104平方キロメートル!実に東京ディズニーランドの約200倍の面積となるため、公園と言えど移動には車が必須となりす。

公園内にあるカンヘリ洞窟には2000年以上前に作られた岩でできた寺院が連なっています。仏教の彫刻や巨大な柱が立ち並ぶ光景はとても壮大でした。また公園内には非公認の村が点在していて、公園にくる観光客に食べ物を売ったりして生計を立ててるそうです。そこで暮らす人々の暮らしを垣間見れたのは貴重な経験でした。

バスに乗って動物を見て回るサファリツアー的なものもあり、せっかくなので長蛇の列に並び参加してみました。いざバスに乗って出発!わくわくしながら窓の外を見ていたのですが、見ることのができた動物は遥か彼方の豆粒のようなライオン2頭のみ!スケールが大きすぎるのも考え物ですね。Googleマップもなにも表示されていないように見えます(笑)

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