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潜入! タイのジュエリー工場

 ジュエリーは一体どのようにつくられているか考えたことはありますか?ジュエリー業界に関わっていてもなかなか見る機会のないジュエリーの生産現場ですが、今回はダイヤモンドの研磨工場とジュエリー製造工場にお邪魔させていただいたので詳しくご紹介したいと思います。

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タイのジュエリー産業

 バンコクは世界有数のジュエリー流通の地として知られていて、宝石・貴金属製品はタイの輸出品目の自動車関連・コンピューター関連に次ぐ第3位の産業となっています。タイのGDPを支える主要産業である製造業で自動車・コンピュータ関連に次いでおおきな産業となっている宝飾業の中心となっているのがマエサック地域です。その周辺にはジュエリーショップはもちろん、鑑別機関やジュエリーパーツ、 宝飾に関するあらゆる企業が集まるジェムタワー、ジュエリートレードセンターといったビルもあり世界中のジュエリーバイヤーが集まる場所となっています。

ダイヤモンドの研磨工程

鉱山で産出されるダイヤモンド、それらを美しい宝石に仕上げるのが研磨工場です。まずはダイヤモンドの研磨工程について簡単に解説いたします。

クリービング
 原石に含まれるインクルージョンなど不純物を取り除く工程
ソーイング
 8面結晶のダイヤモンドを2分割する工程
クリーニング
 ソーイングで分割されたダイヤモンドの洗浄
ブルーディング
 ガードルを作る工程
ブラッター
 クリーニングしたダイヤモンドを完成形に近い状態まで削る工程
ポリッシャー
 最終的な形に整える工程

タイのダイヤモンド研磨工場

 バンコク郊外にあるダイヤモンド研磨工場を見学させていただきました。ここでは高品質な原石をトリプルエクセレントにカットすることをメインとしていて、原石のプロポーション、インクルージョンの入り方などからどのようにカットしたら理想のダイヤモンドを削り出せるかを分析し研磨を行っています。

 一つのダイヤモンドを一人が仕上げるイメージでいたのですが、カットする場所によって担当が分けられていたことに驚きました。どこを誰が削ったのかが一目瞭然のため責任重大です。

分析された原石に理想のプロポーションを当てはめる
カット面ごとに振り分けられた担当表

 研磨体験をさせていただきました。実際にやってみると1面をコンマ数ミリ削っただけですがかなり難しかったです。実際に体験することで改めて職人さんの凄さが身にしみました。

ジュエリーの制作工程

 続いてはジュエリーの制作になります。ジュエリーには大きく分けて鍛造と鋳造がありますがここでは鋳造ジュエリーの制作工程を簡単に説明いたします。

新規ジュエリーに必要な工程
デザイン画作成
 どのようなものを作るのかをラフ画やイメージからデザイン画を起こす工程
CADデータ作成
 CADを使いデザイン画をデータ化、ジュエリーの立体設計図を作成する工程
原型作成
 3Dプリンタ使いCADデータを原型として出力する工程

量産のために必要な工程
ゴム型作成
 原型を元にゴム型を作成する工程 1点ものの場合は不要

ジュエリー作成に必要な工程
ワックス型作成
 ゴム型にワックスを流し込みワックス型を作成する工程
キャストツリー作成
 ワックス型を鋳造のためのツリー状に組み立てる工程
鋳造(キャスト)
 キャストツリーを石膏に埋没させ地金を流し込む工程
研磨
 バレルという機械で荒く磨いたのち、地金を磨く工程
ロウ付け
 分かれていたパーツを組み上げバーナーで溶かした金属ロウで接着する工程
石留
 出来上がった枠に石を留める工程
仕上・検品
 最終仕上、地金が輝くように徹底して磨きあげる工程

タイのジュエリー生産工場

 今回見学させていただいた工場では鋳造された枠をジュエリーに仕上げる工程を行っていました。国内の工場でも基本的に同様の工程を行っています。ダイヤモンド研磨と同様に一人一人が担当を持ち黙々と作業をしているのが印象的でした。以前は国内工場と比べると仕上がりに劣るイメージでしたが、品質はかなり向上しているように感じました。

ロウ付けの様子
石留 パールをセッティングする様子
研磨 枠を磨いている様子
仕上 顕微鏡を用いて検品する様子

マルヴェセアのジュエリー

 今回はダイヤモンドの研磨工場とジュエリー制作工場を見学させていただいたのですが、実際には採掘から販売に至るまでさらに多くの工程や人々が関わっています。それぞれの技術が集結され生み出されるからこそジュエリーは輝くのだと感じました。
 ジュエリー専門店マルヴェセアでは、プロのバイヤーがセレクトした天然の宝石、高品位の地金を使用しジュエリーの街甲府の職人が仕立てた高品質な本物のジュエリーを適正価格でご提供しております。多くの人の手によって生み出されるジュエリーの数々、是非ご覧ください。

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